令和5年7月

与太話。

発達ではない人からもヒントを得よう

私が大好きなアスリートにF1レーサーの「角田裕毅」がいます。

とても若く才能がありますが、少々やんちゃです。

デビューのフリー走行でいきなり早さを見せるものの、

なかなか結果につながりません。

ところが、今年はマシンの力不足ではあるものの、

世界中が評価してくれるような素晴らしい走りをしています。

何が変わったのでしょうか?

彼にはいくつか課題がありました。

  • ゲーム好きで生活が不規則になる
  • 感情のコントロールが苦手で、無線で叫びまくる
  • 決勝で走る前に車を壊してしまう

彼はこれらの課題を克服していったのですが、

決して一人でやれたわけではありませんでした。

アルファタウリ

角田選手の所属するチームはアルファタウリといいます。

聞いたことがあるかもしれませんが、チャンピオンチームの

レッドブルのセカンドチームになります。

セカンドチームの役割として、ドライバーの育成があります。

厳しいが心底面倒見のいいチーム監督

チーム監督は若手の育成には定評があるフランツ・トストさんという方です。

もうかなり高齢ですが、歴代名選手を育てています。

まず、トスト監督が最初に行ったのは引っ越しです。

引っ越し?ですよね。

ゲームばかりしていて生活習慣が安定しない角田を

イタリアの監督の自宅近くに引っ越しさせて、監視体制を作りました。

これで、角田の生活習慣が安定することになります。

しかし才能と感情コントロール不足は紙一重。

角田選手はまだまだ問題を起こします。

Traffic Paradise!

これは角田選手の有名な叫びです。(笑)

渋滞する車の隊列につかまった角田が、いらだちを抑えれず叫びました。

「トラフィックパラダイス!」

一時F1界隈で大流行しました。

感情をさらけ出し爆発するも、本人はケロッとしているので、

ドライバーの間でもツノダは人気者です。

しかし、叫んでばかりいると、重要な無線や作戦を

角田に伝えることができません。

また、叫ばれても状況がいまいちチームに伝わらない・・・

問題児は嫌いじゃない

これは、トスト監督の名言です。

あまりにも激情型の角田に対し、

チームは角田に専属のメンタリストをつけることにしました。

F1ドライバーがメンタリストをつけるのは珍しいことではないのですが、

外野は結構うるさいものです。

取材陣に対して、トスト監督は「問題児は嫌いじゃない」

そういって角田をかばったのですね。

人にダメ出しをするのは簡単です。

そうではなく、問題点を改善し良いところを伸ばそうとする。

やはり名監督なのでしょう。

去年あたりから車を壊さなくなった

本人のコメントにありましたが、

色々と落ち着いて考えることができるようになったようです。

今までは練習走行で速さを見せることができても、

決勝レースで結果が出る前に車を壊してしまうことがありました。

去年あたりからは練習走行ではパッとしないタイムで走っていますが、

徐々に決勝での結果が出るようになってきました。

今年は本当に凄い。

車の性能からは想像できない順位でフィニッシュしています。

彼の精神面での成熟がうかがえます。

今年は自らサポート体制を作った模様

まずは専属トレーナーとして、マイケル・イタリアーノ氏。

この方とも相性がよく、トレーニング嫌いの角田も

精力的にトレーニングに励んでいるよう。

そしてマネージャーとして、日伊ハーフの宮川マリオ氏。

ベテランの宮川氏にマネージメントを頼むことで、

自身は走ることに集中できているよう。

そして、旧友にもサポートを依頼しているようですね。

自分に足りないものを理解し、効果的なサポートを取り入れてるのですね。

学び

小柄で愛嬌のある角田選手は、感情を爆発させることもあるものの、

素直で、食べるのが好きで、仲間を大切にしています。

昨年までのチームメイトのピエール・ガスリーとは

兄弟といわれるほど仲が良かったです。

普通F1のチームメイトとは仲が悪いけど、うまくやるが定番です。

彼はいろんなことを根に持たない性格なのでしょう。

そうやって愛されキャラになることで、人からのサポートを得ます。

生活習慣や感情コントロールの問題は、

私たちにとっても重要な課題ですから、

結果を出している角田選手を参考にすることができると思います。

私たちは、すぐに疑心暗鬼で被害妄想を持ちやすいです。

まずは根に持たないオープンな気持ちで人に接するのはよいでしょう。

味方を増やすのですね。

ご参考になれば幸いです。

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